ベンチャー企業への転職を考える人が知るべきメリット・デメリットの実態

ベンチャー企業の現状

8f248480d652b20b1d92f244744b95fb_s

ベンチャー企業といえば、一昔前はIT業界の専売特許として、「ベンチャーと言えばIT業界」という時代もありましたが、現在では様々な業界でベンチャーやスタートアップと言われる元気な若い会社が生まれています。

またそれらの中には、卓越したサービスを生み出し、短期間で業績を伸ばして上場したり、業界のキープレイヤーとなって新しいトレンドを作り出している企業もあります。

転職を考える際にも、「大手志向orベンチャー志向」という考え方もあるくらいです。私は実際に今現在ベンチャー企業で働き(ベンチャー企業は今の会社を含めて2社目です)、ベンチャーの採用や組織作りにも携わってきた経験から、ベンチャーへの転職を考えている方にその現状をご説明します。

ベンチャーで働く5つのメリット

具体的にベンチャー企業で働く上でのメリットについてご紹介します。

ストックオプション

7dfdfb39b18e3e34a018beb43d51ef81_s

まずは何と言ってもストックオプションが挙げられます。ストックオプションとは、簡単に言えば株式上場前の企業が、自社の株を社員に配ることです。

企業は大きく分けて、上場企業と未上場企業に分けられます。上場企業というのは、自社の株を公開して誰でもその株を購入できますが、未上場企業の株というのは自由に売買はできません。

ではなぜ未上場で自由に売ることのできない株をもらうことに意味があるのかというと、一つは未上場の企業が上場したタイミングでその株を売ることができるよになり、「株=現金」になります。

また未上場のままでも、一度保有した株は退社する時に会社が買い取ることが多いので、その際に退職金代わりに(もしくは退職金にプラスして)現金に変わることがあります。

つまり、ストックオプションというのは、その会社が倒産でもしない限りはお金に変わる可能性が高いものなのです。また、株というのはその価値が一定ではなく、もし上場すれば価値が数倍〜10倍以上になることもありますし、会社に人気が集中すれば、さらにそれ以上の価格で売れる可能性もあります。

ストックオプションで何株もらえるのかも大切ですが、通常は一般社員でも数百万円分くらいはもらえるのではないでしょうか。

Sponsored Links

しかし、ベンチャー企業だからと言って必ずストックオプションが支給されるという保証はないので注意が必要です。ストックオプションを目当てにベンチャーに転職をするのであれば、事前にきちんと確認することをお勧めします。

若くして管理職

e5e7d4f9d0a7e00b8afebfea0b5682bd_s

ベンチャー企業というのは総じて平均年齢が若い傾向があります。通常の企業であれば、30代で係長、40代で課長、50代で部長という階段を上のに対して、20代でも部長や、中には執行役員や取締役に抜擢されるケースもあります。

年齢や社歴ではなく、あくまで成果と能力によって評価されるというのはある意味フェアな環境ですし、若くして責任あるポジションでマネジメントや事業の舵取り、数千万〜億の投資判断を任されるといった経験は、その後のキャリアにも大きくプラスになると思います。

学歴のハードルが低い

269eb90a71efa214a1a897cd43eb50a1_s

ベンチャー企業へ転職をする場合、あまり学歴はハードルにはなりません。それよりも、それまでの社会人生活の中で何を経験し、学び、どれだけの成果を出してきたのかを重要視します。

逆に言うと、高学歴でも無駄にプライドが高かったり、これといった成果を残せていない場合はあまり評価はされないかもしれません。実際に、必ずしも高学歴な人が低学歴な人よりも成果を出せるわけではありません。

また、自社が掲げる理念やビジョン、または社風に対しての相性の良さを重要視して採用を行います。これは、正直かなり重要で、能力や成果以上に企業理念や風土とマッチした人材なのかは重視する企業はおおいです。

挑戦できる環境

9eb90ee4b26cb5732b29a0eaa619bb7a_s

前述した、「若くして管理職になれる」ということもそうですが、いろんな挑戦の機会があるのもベンチャーの特徴です。

例えば新規事業の立ち上げや、新規サービスの立ち上げなどがあります。この背景には、大企業というのはすでに事業を当てた(いくつかの主軸となる事業がある)から大企業になれたわけですが、ベンチャー企業というのはまだそれがなく、1日でもはやく柱となる事業を作りたい(または増やしたい)という根本的な事情があります。

事業というのは、一つの事業を初めてそれなりにモノになるまで数年はかかりますので、「一つ立ち上げて、ダメだったらまた立ち上げる…」ということをやっていては時間だけが過ぎていきます。ですから、同時に二つ三つと立ち上げて、調子の良い事業にリソースを集中させていくのです。

その時に、経験豊富で優秀な人材が豊富な大手の場合はなかなかその大役を任される機会はないですが、ベンチャーの場合はそこまで突出した人材は多くないので、それなりの成果と、強い意志があれば「じゃあ君に任せるよ」となりチャンスは回って来やすいと思います。

未経験でも採用される

e6a0d51607924ca5dff91bade647688b_s

業界経験がなかったり、職種の経験がないと採用されないと思いがちですが、ベンチャーの場合は逆にあえて未経験者を採用するというパターンも多くあります。

その理由は、経験者というのは、良くも悪くも「前の会社でのやり方」を知っているので、新しい会社でも以前のやり方で仕事をする傾向にあります。それがプラスに働けばいいのですが、マイナスに働くと、やり方の違いから組織内で摩擦を生んでしまったり、結局組織に馴染めずにすぐに辞めてしまうというケースも多くあります。

企業からすると、そのようなリスクを犯すよりは、未経験で他の色に染まっていない真っ白な人材を、ゼロから自社のやり方で教育していく方がよいと考える場合も多くあります。

リスク・デメリット

ここまではベンチャー企業のメリットを説明してきましたが、同然デメリットやリスクもあります。ここからはそれらのマイナスポイントについてもご説明していきます。

Sponsored Links

経営が不安定

26e54af4e3bb8fe39b21cb3600c95361_s

企業の規模が小さいということは、単純にお金が少ないということでもあります。そのため、倒産の危険というのは常にあります。現在の日本では、毎年約4000社の企業が新しく誕生していますが、起業から10年後に生存していられる確率はわずか5%だそうです。残りの95%の起業は倒産するか、会社を畳んでしまうわけです。

5年以上存続しているベンチャー起業の経営者と話すと、ほぼ100%が、これまでに1度や2度必ず倒産を覚悟する瞬間を経験しています。厳しい環境の中で生き残った起業でさえも、順風満帆に来たわけではなく、紙一重のところで生き残るのです。

経営者は、自分の意志でそのリスクを取っているわけですからまぁいいとして、社員からすればそんなこととは思わずに入社した会社がある日突然倒産の危機に見舞われたら不安になりますよね。

ただ、ベンチャー起業で働くということは、大手企業で働くよりもそのリスクは高いということを理解した上で、転職をする方が良いと思います。

主観的な評価や査定

9969d8154ccf0e0309e6904d771f014b_s

大手起業になると、査定や評価はきちんとした仕組みに則ってされるので、基準もわかりやすく納得度も高いかと思います。

しかし、ベンチャー起業では、経営トップや幹部の主観的な判断で評価や査定がなされる場合も多くあります。高い評価をもらえれば良いのですが、それが低い評価の場合には納得できない場合もあるかもしれません。

その理由というのは、一つは組織として評価の仕組みが整っていないということ。もう一つは、かりに成果を出した個人がいたとしても、他の人が成果を出せずに会社として業績が下がっている場合などは、物理的に給与が上がりずらい場合があります。

また、「若くして管理職になれる」というのはメリットとしてもご紹介しましたが、視点を変えて、その若くて経験の浅い管理職が自分の上司になったことを想像してみてください。

確かに仕事はできて、これまでに成果をのこしてきたかもしてませんが、部下の能力や成果を正しく見極めて評価をするということはそれほど経験があるわけでもなく、また人の評価というのはそれなりの難しさがあるので、場合によっては経験の無さから納得のできない評価をされる危険性もあります。

企業買収や事業買収

d5a596823b802a176718f3a69727a73a_s

ベンチャー起業に関わらず、企業というのはそれ自体が「売り物」になる可能性があります。よく「M&A」とか「企業買収」などと言われるのが、企業が企業を購入する行為です。

これは、企業という単位だけでなく、事業の単位でも行われます。いままではA社の一事業部だった組織が、ある日からはB社の一事業部となるのです。もちろん、その部署に所属する人ごと部署がまるまる他の会社のモノになるのです。

自分の入社した会社が買う側であればまだいいのですが、変われる側だった場合は、自分の意志とは関係なく別の会社の社員になることになります。買収された後はそれまでの会社のルールや常識ではなく、新たに所属することになる会社に従うことになります。

この企業買収というのは様々なパターンがありますが、可能性としてはより規模の大きな企業が小さな企業を買うパターンが多くあります。つまりは、ベンチャー企業というのは買われる対象となる可能性が高いのです。

また、ベンチャー企業の経営者の中には、最初から他の企業に自分の会社を売ることを考えている人もいます。俗に「バイアウトする」などとも言いますが、特に今はそのような経営者も多くいます。企業してある程度成長したら、数億円〜数十億円で会社が売れる可能性があり、個人でそれだけの資金が得られるのは魅力的なので、そのようなスタンスの経営者もいるのです。

企業買収が必ずしも悪いことではなく、社員からすればより良い環境になる可能性もあるのですが、自分の意志とは関係のないところでそのような変化が起こる可能性があることは理解しておいた方が良いでしょう。

失敗事例

ここまでにリスクについて説明してきました。リスクというのは人によって捉え方はことなりますが、どう見ても失敗としか思えないような状況もあります。ここからは明らかにその転職が失敗だったと言えるようなパターンで、ベンチャー企業によくありがちな事例をご紹介します。

入社したらブラック企業

4c1cb182248190c3ae954c4efeb500b7_s

よくあるのが、入社したら俗に言うブラック企業というパターンです。では実際のブラック企業ではどんなことが起こり得るのか、その事例をいくつかご紹介します。

  • 始業時間は9時と言われてたのに、朝7時に出社しないと怒られる
  • 残業は当たり前で、夜の21時から普通に会議が設定される
  • 残業代は払われない。勤怠管理では、過少申告するように圧力をかけられる
  • 休日出勤は当たり前で代休がとれない
  • 職場で普通に罵声が飛び交ったり、暴力がおきる
  • 発言の自由がなく、会社にとって都合の悪い意見を言うと圧力がかかる
  • 夜の飲み会などの参加が必須事項となっている
  • 社長や幹部の誕生日を祝うことが会社としての行事となっている
  • 成果が出ないと、自腹で商品を買わされる
  • 1日8時間では確実に終わらない量の仕事を強制される
  • 無理な目標を強要され、達成できないと給料が下げられる
  • 有給を取得しようとすると、その理由を聞かれて場合によっては取得できない
  • WiFiや携帯など、業務で使用するものでも私物を使うように言われる

もし、転職した会社でこれらの事象が一つでもあればブラック企業の可能性があります。そして、間違ってもこれらの企業に就職することは避けることをおすすめします。

入社するには?

良い面も悪い面もご紹介してきましたが、両方を踏まえてもやはりベンチャーで働きたいという方もいるはずです。私自身も、数千人規模の大手と数十人規模のベンチャーを両方経験しましたが、スピード感や、任される責任の大きさにやりがいを感じてベンチャー企業を選びました。

では、ベンチャー企業に入社するにはどのようにすればよいのでしょうか?ベンチャーといっても企業ごとにカラーは異なるので一概に言えることは少ないのですが、比較的共通している部分についてご説明します。

選び方

607f34f304b7f0131178b373f8aeb6d4_s

先ほどもご紹介したように、ベンチャー企業の中には魅力的サービスを生み出す企業もあれば、利益至上主義なブラック企業もあります。どうせなら前者の企業を選びたいと思う方は多いといますがその見極め方をご紹介します。

まず第一に、自社で開発した商品やサービスがあり、それが収益の柱となっている企業を選ぶことをお勧めします。

ベンチャー企業の中には、自社で商品やサービスを持たずに(あってもそれ自体はほとんど売れてない)代理店として他の大企業のサービスを売るだけの企業もたくさんあります。または、コンサルティングと称していまいち何が強みなのかがわからないサービスを展開する企業もあるのですが、これらの企業はお勧めしません。

第二に、求人広告などで「若くても高額な収入を得られます」といったような、収入の高さだけをアピールしている会社はお勧めしません。確かに成果を出せば高い給料を得られるかもしれませんが、逆に成果が出ないと給料ががくんと減らされて安定した生活ができなくなる可能性があります。会社に属するメリットとしては、一定の収入が保証されることが第一にあります。

成果に応じて給与が大きく変動するのであれば、わざわざ会社に属するよりも個人事業主として働く方が収入は増えると思います。

面接対策

1bf185b95b362d81053dd713c8eb9452_s

ベンチャー企業の面接に望むにあたっては、必ずネットでその企業の関連情報を検索することをお勧めします。

  • 会社名
  • 社長や役員の個人名
  • その企業の商品やサービス名

これらのキーワードで検索すると、よほど小さい会社でない限りはなんらかの情報が見つかるはずです。そしてそれらの情報には必ず目を通します。

そして、もっとも大切な志望動機を固める上で、それらの情報の中から自分が興味が持てると思った部分をいくつかピックアップし、それらを「魅力に感じたこと」として自分の中で消化します。具体的には

  • どう魅力的に思ったのか
  • その魅力的な環境に自分も加わることで、将来どうなりたいのか
  • さらに魅力的にするために自分はどう貢献できる(しようと思っている)のか

を自分の言葉で説明できるようにするのです。ベンチャー企業というのは、企業が小さいため、「多様な人材を受け入れる」とうよりは、「会社を好きな人だけ受け入れる」という採用になりがちです。これはそうしないと組織が機能しなかったり、マネジメント不全に陥って危険だからです。

つまり、採用では会社に対して否定的な志向の人を排除しようという力が強く働くので、採用担当者や経営者のそういった不安を取り除いてあげるためにも、今ある会社のどこが好きかを伝えてあげると相手は安心できるのです。

Sponsored Links

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする