<職務経歴書>選考担当者に「会いたい!」と思わせる書き方とは?

職務経歴書とは

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職務経歴書は転職活動において、自分の社会人としての経歴をまとめた、転職活動における最も重要な書類です。「経歴をまとめる」と言うとなんだそんなことかと思われる方もいるかもしれませんが、転職には高い確率で”書類選考”という最初のハードルが存在し、そのハードルを乗り越えるための唯一の武器が職務経歴書なのです。

書き方一つで書類選考の合否が分かれる言えばその重要性を理解してもらえると思います。

私自身が、現役の面接官(書類選考と一次面接官)をしており、また現在35歳にして5度の転職をしたその経験から職務経歴書の書き方のコツをご紹介したいと思います。

転職における職務経歴書の役割

冒頭でも述べましたが、職務経歴書はそれまで自分が社会人としてどんな経験をしてきたのか、またどんな成果を出してきたのかを企業に伝えるための書類です。

転職においては、企業の採用担当者はまずこの職務経歴書の内容をもって、面接で実際にその転職者に会うかどうかを判断するのです。つまり、この職務経歴書で自分の力をきちんとアピールすることができなければ面接の席に着くこともできません。

本当に自分の力が及ばずに書類選考で落選するのであればまだ納得も行きますが、もしその”書き方”が悪かっただけで、きちんと魅力が伝わらずにそのチャンスを逃していたとしたらこれほど勿体ないことはありません。

そして、実際に書類選考を担当する立場からすると、あまりにも下手くそな職務経歴書が多いことも事実なのです。

キャリアやスキルを改めて整理する

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まず第一に、どんな経験をしたのか、その中でどんなスキルを身につけたのかをきちんと相手に伝わるように記述することが重要です。よくあるのが、自己PRや志望理由などに偏った職務経歴書がありますが、これはそもそもの意味をあまり理解されていない可能性があります。

職務経歴書は、思いややる気を熱く語るものではありません。重要なのは、これまでに経験したことや身につけた専門性をきちんとアピールすることです。

キャリアについて

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転職におけるキャリアとは、それまで担った役割や責任、解決した問題の数や大きさといった”経験値”のことです。例えば、マネージャーとして部下のマネジメントをしていた方であれば、重要なのはそのマネジメント対象となる部下の人数です。

マネージャーといっても、部下の人数は3人の場合もあれば、30人の場合もあります。同じ役職でも、担った責任の大きさと、その役割の難易度は全く異なります。企業の採用担当者からすると、”役職の呼び名”はどうでもよく、その影響範囲の大きさが重要になります。

また一営業の場合でも、与えられる目標の大きさはピンキリです。営業の目標に関しては業界にもよって水準が異なるのですが、

  • 年間売り上げ目標を150%達成でMVPを受賞!(でも、売り上げ目標は年間1000万円。小さい会社で、営業スタッフ5名中のトップ)
  • 年間売り上げ目標を120%達成。3年連続での年間達成(売り上げ目標は年間1億円。それなりの規模の会社で、営業スタッフ50名中常にトップ5を維持)

上記のような場合、下の営業スタッフの方が実力が高いのがわかるかと思います。達成率や獲得したタイトルではなく、カッコ内で説明している前提条件が重要になるのがわかると思います。これがきちんと表記されておらず、その本当の実力が伝わらない場合もかなり多いのです。

重要なポイントとして、目標や受賞などは、その会社の内部限定の話です。達成率はもともとの目標が低ければ高い数値がでます。受賞は、その社内におけるベストであり、社会一般におけるベストではありません。そのことをきちんと理解して、”社会における共通言語”で自分の実績を紹介することが必要です。

スキルについて

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スキルについても、きちんと書類に落とし込めていないケースをよく見ます。

「大手クライアントの●●社との3000万円を投じたプロジェクトを担当し、見事成功。クライアントからも大満足との評価をいただきました」

よく上記のような文章も目にするのですが、これではただの自慢話の域を出ていません。私はちょっと性格が曲がっているせいもあり、このような職務経歴書を見ると、「そのプロジェクトでこの人はどの程度のキーマンだったのだろう?実はすごく仕事のできる上司がサポートに付いてて、横で言われた通りに動いただけなのでは?」といった疑問を抱いてしまします。

重要なのは、そのプロジェクトを成功させるために、どのような”能力を発揮したのか?”ということが記述されなければいけません。

例えば、「過去の成功プロジェクトを分析した結果、新規顧客よりリピートする顧客の方が3倍の単価を支払うことを突き止め、KPIをリピート数に切り替えたこと。そしてリピート顧客にアプローチするために、それまでに無い取り組みとしてDMと一緒に試供品とクーポンを郵送したことで売り上げ成果を2倍にしました」

といった記述がされることで、高い分析力と企画力を有する人材であることが伝わります。

職務経歴書の見本

職務要約欄

この職務要約欄では、文字通りこれまでの業務経験を要約するのですが、全ての経験を均一に並べてしまう場合が多く見受けられますが、私の意見としては、ここは最もアピールしたいことを5割、それ以外のできれば知っておいてもらいたい部分を全て合わせて5割、が理想の配分だと思います。

転職に際して、応募した企業の業界や、応募職種に関連しない部分はいっそのこと記述する必要すらないと思っています。「念のため」でそれらのことを記述することで、採用担当者がプラスの印象を持つことは少ないと思います。

であれば、採用担当者に刺さる経歴のみに絞って記述する方が、強い印象を与えることができると思います。

職務経歴欄

職務経歴欄では、会社単位職務内容を記述します。そして、今現在の会社に関する内容を最初に記述し、その次に前職、前々職と下に行けば行くほど古い情報になるよう記述していきます。これは、企業の採用担当者が”直近(今現在)のキャリアやスキル”を重視するからです。5年前や10年前の成果や業務内容は、”今現在のあなた”を評価する上ではあまり重視しません。

そして、会社単位で業務や経歴をまとめていくのですが、参考までに記述方法の例を記載しておきます。

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①所属企業の紹介

・株式会社転職スキル商事 2014年●月〜2016年●月現在

・事業内容/従業員規模/資本金/創業年月日

・所属部署/役職

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②職務内容の紹介

・所属部署名/期間(20●●年●月〜20●●年●月)/部署人数

・部署の業務内容

・ミッション

目標(売り上げ、粗利、新規獲得数、納品数、等を半期、または通期で表示)/対前期比/顧客数/部下人数/など、役割の内容や規模などを数値化して記述

・実績

ミッションで記述した目標に対しての実績を数値で記述

・取り組み内容

実績を作る上で行った施策、設定したKPIの種類、利用した手段や方法、そこで発揮した(あくまで「自分がそう思う」でもOK)能力、必要に応じて施策を行った回数、などを簡潔かつ具体的に記述

・業務上必要なスキル

ミッションに取り組む上で必要となる能力(交渉力、ITスキル、デザイン、マネジメント、プレゼンテーション、ディレクションなど)や専門知識(会計、業界、法律、マーケティングなど)を記述

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上記の様に記述します。同じ会社で複数の部署を経験している場合は、②の「職務内容の紹介」を一つの会社に対して異動回数分記述します。その際も、やはり新しい部署を最初に記述し、時系列に古いものを下にくるように記述していきます。

自己pr欄

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自己PRでは、スキルやキャリア面と、パーソナリティ面を半々に記述することをお勧めします。スキルやキャリアは職務経歴欄で細かく記述していると思いますが、それらが組み合わさった時に発揮される強みを記述します。

また、パーソナリティ面では、これまでの成果や、積み上げたキャリア、身につけたスキルに対して、自分のどのような内面(性格、志向、人間性)が起因しているのかを紹介します。

ケースに応じた職務経歴書

転職回数が多い場合の書き方

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転職回数や異動回数が多いと、A4の職務経歴書が10枚を超えてしまうこともあります。職務経歴書は枚数が少なすぎるのも微妙ですが、多すぎてもよくありません。気張ってあれもこれもと詰め込みすぎた結果、結局この人は何が強みなのかよく分からないな…と、伝えたいことが伝わらなくなってしまうこともあります。

実際に多くの職務経歴書に目を通す立場から言わせてもらうと、A4紙3枚程度、多くても5枚以内にはまとめて欲しいと思います。

では、転職回数が多い方はどう記述するのか?お勧めは、必要に応じて過去の職務経歴は記述しなくてもよいと思います。全く記述しないというのも気がひけるので、

・社名/在籍期間/事業概要/人員規模

程度に超短縮した記述(1行か2行で収まるレベル)で形だけ記述すればOKです。これで少なくとも経歴詐称にはなりません。

繰り返しになりますが、採用担当者が最も知りたいのは、あなたの直近のパフォーマンスやスキルセットがメインになりますのできちんとその部分にスペースを使って情報量を肉厚にしてくことをお勧めします。

また、中には学校を卒業後、最初の社会人としてのキャリアがアルバイトや派遣などの方もいるかと思いますが、それらはよっぽど理由がなければ記述する必要もないと思います。

未経験応募の自己PRの書き方

未経験の業界、職種に応募する場合は、なぜ未経験でその職種や業界にチャレンジしたいのかを記述することをお勧めします。なぜなら、未経験という時点でスキルや経験面ではアピールできることは少なくなります。

無理に即戦力であることをアピールするのは難しいので、素直に学ぶ姿勢を見せる方が好感を持てると思います。

目的に応じた職務経歴書の書き方

職務経歴書について説明してきましたが、”どこにでも通用する完璧な職務経歴書”を作ろうとせず、目的に応じて微妙に内容を調整することをお勧めします。

エージェントに提出する場合の職務経歴書

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もし、転職エージェントを利用して転職する場合、職務経歴書を最初に見せるのは企業の採用担当者にではなく、転職エージェントのキャリアアドバイザーに提出することになります。

ここまで職務経歴書の書き方について説明してきましたが、せっかくエージェントを利用するのであれば、一人で職務経歴書を作り上げようとするのではなくキャリアアドバイザーのサポートを受けながら作成することをおすすめします。

この場合、まずはこれまでの自分の経歴をキャリアアドバイザーに知ってもらうことを目的に職務経歴書を作成することをおすすめします。その場合はあまり情報を絞り込まず、「少し多いかな?」と思うくらい、細かく網羅的にこれまでの経歴を記述することをお勧めします。

エージェントを利用する場合は事前にこの職務経歴書を提出した上で後日面談が設定されますので、その際に希望の業種や職種を伝えた上で職務経歴書についても相談することをお勧めします。

企業に応募する場合の職務経歴書

実際に応募する際の職務経歴書は、必要に応じて内容を微修正することをお勧めします。”必要に応じて”というのは、企業によって書類選考で見るポイントには傾向があります。

役職やミッションなど担った責任の大きさを重視する傾向や、成果を重視する傾向、または身につけたスキルの専門性や資格の有無など。

その企業がどんな傾向があるのかは、エージェントに相談することをお勧めします。実際にこれまでに人材を紹介した実績があり、少なからずその傾向を把握しているはずです。

書類選考で落ちる職務経歴書

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これまで書類選考を通過しやすい職務経歴書について説明してきましたが、改めて”書類選考で落ちる可能性の高い職務経歴書”について整理していきたいと思います。

これは私個人の主観や、私が採用を担当した企業の傾向が反映されている部分もありますので、一意見として受け取っていただければと思います。

具体的な情報が無い

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職務経歴書に求められる具体性とは、一言で言ってしまえば”数字”です。

  • すごく頑張った
  • とても大きな成果を出した
  • 顧客満足度が非常に高かった
  • 誰よりも難しい課題を解決した

上記の自己アピールは、どれも数字が含まれていません。ドライなことを言えば、「頑張った」とか「大きな成果」かどうかは、あなたが決めることではなく、採用担当者が数字や具体的な手法などを見て決めることです。

当然、「数字では計れない良さ」が人にあることは十分理解できるのですが、採用ではその人がもたらす経済的なメリットが前提になります。これは事業で成功している企業ほど重視するポイントだと思います。

客観的な情報が無い

具体性とならんで注意したのが、”客観的な情報”であることです。

  • 半期目標達成率120%
  • 年間MVP受賞
  • ○年度新人王獲得

上記はもし私が見た職務経歴書に記述されていても、さほどその人を評価する理由にはなりません。

目標達成率は、そもそもの目標が低く設定されていれば、高く見栄えの良い数値を出すことは簡単です。もしなんらの理由で実際の売上額が記述できないのであれば、前年対比で記述する方がまだマシかもしれません。

MVPや新人王などの賞については、その企業内での限定的なものなので、よほど有名な優良企業や社員規模で数千人以上でないと評価の対象にはならないと思います。

その良さや凄さが理解できない

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記述されてもその凄さがよくわからない場合もよくあります。

  • 年間プロジェクト数30件
  • 新規事業立ち上げを担当

これらは、一見すごいように見えるのですが、実際に多くのプロジェクトや新規事業の立ち上げを経験している人からすると、要確認な部分が多くあります。

プロジェクトといっても、数千万〜億に達するような資金を投じ、複数の企業が連携するようなプロジェクトもあれば、社内で事業的な成果を求めないサークル的なノリのものも本人がプロジェクトと言い切ればそれまでです。

また、大きなプロジェクトに参加していたとしても、どんなポジションを担ったのかで、得られる経験値や求められるスキルの高さは異なります。

新規事業も同じで、規模もまちまちなので、”言葉の響き”だけで評価を得るのは難しいかもしれません。

ここで伝えたいのは、採用担当者というのは、候補者を見誤らないように懐疑的な視点を持つことも彼らの仕事であり、きちんと彼らが納得できるような伝え方が重要だということです。

書類選考で通りやすい職務経歴書

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これまでの説明を踏まえて、改めて私が思う理想的な職務経歴書について説明します。

成果と手法が記載されている

これも前述した部分ですが、重要な部分になるので改めて記述しておきます。職務経歴の多くの部分は、”成果+手法+その時の背景や環境”をセットで記述すると大体のことは説明が可能だと思います。これをそのままの順番で記述することをおすすめします。

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▼成果

客観的な指標で具体的な数字を記述

▼手法

その時にとった手段/発揮した能力(専門知識など)/成果に大きく影響した要因

▼背景や環境

その成果を出す上でのリソースや納期などの制約条件など

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直近の職務経歴に重点を置く

その人を評価する上で最も重視するのは今現在何をしているのか?になります。仕事をしていると、常に自分の望むような成果が出るわけではないので、どうしても”過去最も自分が誇れる実績”をアピールしたくなってしまいがちですが、4年、5年も前の事を全力でアピールされたりすると、採用担当者としては「その後(最近)はあまり成果が出せてないのかな?」と不安になってしまいます。

また、ブランクのあるスキルは自分が思う以上に役に立たないことが多く、過去の栄光を評価されて採用になり、いざ現場で業務にとりかかると浦島太郎状態で、1年目の新人にも遅れをとることは多々あります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。転職活動となると、どうしても面接に意識が行きがちで、手薄になってしまうのが職務経歴書なのですが、実は企業とのファーストタッチは職務経歴書によって行われ、面接のチャンスを獲得するためにはとても重要なものです。

くれぐれも注意点として、「これくらいならバレないだろう」と虚偽の記述をしてはいけません。ここまでの説明は、”あなたの経歴を如何に的確に採用担当者に伝えるか?”を土台にしています。

もし「転職はしたいけど、今職務経歴書を書いてもアピールできることが何もない…」と思った場合は、今一度今の職場でどんな功績を作れるか、能力を磨けるのかを考え、1年先、2年先に目標を定めて頑張ってみるのもいいかもしれません。

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